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耐風圧性

日本は世界でも指折りの台風の多い国です。それだけにサッシ・ドアにも強い耐風圧強度が要求されます。JISにおける耐風圧性能は、サッシドアが風速に対してどこまで耐えられるか、この風速を風圧力に換算してサッシ・ドアの「耐風圧性」を実現しています。

1.耐風圧性に関するJIS規定

耐風圧性の等級と判定基準

JIS A 4706:2000・JIS A 4702:2000に、耐風圧性による等級と判定基準が下表のように規定されています。

耐風圧性の等級と判定基準

  • 注1.表中JIS A 4702:2000では(3)の最大相対変位及び最大変位は閉じ側への加圧で測定します。
  • 注2.複層ガラス、合わせガラスなどを使用する場合は、構成するガラスのうち
    • 厚い方のガラスの厚さが6.8mm未満の場合…(1)(2)(3)(4)および(6)を適用する。
    • 厚い方のガラスの厚さが6.8mm以上の場合…(1)(6)を適用する。
建具の耐風圧性試験方法

JIS A 1515:1994に、建具の耐風圧試験方法が規定されています。試験方法は下図のように圧力箱に試験体を取付け、等級最大加圧圧力を1/4ステップ毎にかけ変位量、たわみ量他を測定します。

試験装置(例)

試験装置(例)

耐風圧性試験手順(加圧線図)

耐風圧性試験手順(加圧線図)

〈参考〉カーテンウォール耐風圧性能基準 JCMA性能基準(1993年版)

耐風圧性能は、主要構成部材がカーテンウォールを構成する面の面外方向に有害な変形ならびに残留変形を起こさず、原則としてそのたわみが支点間距離の1/150以下であり、かつ20mm以下である限界の風圧力で表示し、下表の通り区分する。なお、支点間距離が4.0mを越える場合のたわみは特記による。

耐風圧性能グレード

耐風圧性能グレード

2.設計風圧力

屋外に面する帳壁の風圧

改正建築基準法施行令第82条の5には、以下のように定められています。
「屋根ふき材、外装材及び屋外に面する帳壁については、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって風圧に対して構造耐力上安全であることを確かめなければならない。」

  • ここで言う帳壁には、外壁の開口部に取付く建具(サッシ及びドアセット)を含みます。
帳壁の必要耐風圧

平成12年建設省告示第1458号には、「構造計算の基準」を以下のように定めています。

構造計算の基準

構造計算の基準

1)Er:平均風速の鉛直分布を表す係数
  1. HがZb以下の場合 Er=1.7(Zb/ZG)
  2. HがZbを超える場合Er=1.7(H/ZG)

H:建築物の高さと軒の高さとの平均高さ(m)→[表-1]
Zb,ZG,α:粗度区分のⅠ〜Ⅳによる→[表-1]と[表-2]参照

(2)Vo:基準風速(m/S)→[表-4]

[図-1]建築物の高さと軒の高さとの平均(H):単位(m)

[図-1] 建築物の高さと軒の高さとの平均

[表-1]地表面粗度区分

地表面粗度区分

注)海岸線(湖岸線)からの距離が200mを超え、かつ建築物の高さが31m以下である場合を除く。

[表-2]地表面粗度区分に応じたZb、ZG、αの数値

地表面粗度区分に応じたZb、ZG、αの数値

  • Zb:地表面近くで風速を一定とする高さ
  • ZG:地表面の影響を受けない高さ
  • α:平均風速の高さ方向の分布を示す係数
[表-4]基準風速Vo

基準風速 Vo

[表-3]ピーク風力係数(C f

[表-3] ピーク風力係数(C f)

Cpe・Gpe:ピーク外圧係数(Cpe:外圧係数、Gpe:外圧ガスト影響係数)
Cpi・Gpi:ピーク内圧係数(Cpi:内圧係数、Gpi:内圧ガスト影響係数)
→[表-3]、[図-3]参照

《風圧力計算例》
〈閉鎖型建物で13m以上の帳壁風圧力〉
1.設定

(1)建物の高さH=30(m)
(2)基準風速Vo=34(m/s)
(3)地表面粗度区分=Ⅲ

2.分布係数Er算出 前記表-2より

粗度区分にてZb=5 Zg=450 α=0.2と読む
HがZbを超える場合

3.ピーク係数算出 前記表-3より

ピーク係数算出

4.速度圧算出 前記①式より

速度圧q=0.6×Er2×Vo2=678.4(N/m2

5.風圧力算出 前記風圧力式より

(1)負圧(隅角部)W=678.4×-2.2=-1493(N/m2
(2)負圧(一般部)W=678.4×-1.8=-1221(N/m2
(3)正圧W=678.4×3.029=2055(N/m2

6.正圧部任意高さの風圧力算出

※Z=15mにおける風圧力

  • 上記分布係数Er=0.989
  • 上記速度圧q=678.4(N/m2

・Z=15mにおける風圧力算出
正圧 W=678.4×2.676=1815(N/m2

[図-3]負圧時の一般部と隅角部(下図は立面を示す)

[図-3] 負圧時の一般部と隅角部

各地の基準風速地図と風圧力〈早見表〉

各地の基準風速地図と風圧力〈早見表〉

建築物の高さ別風圧力〈早見表〉

建築物の高さ別風圧力〈早見表〉

注)表中の網掛け部は、それぞれの高さにおける最大風圧力を示す。

3.ガラスの耐風圧性

使用するガラスの見付面積

使用するガラスの見付面積は、平成12年建設省告示第1458号により、以下のとおりとする。
1枚ガラスの見付面積は、そのガラスの種類、構成及び板厚に応じて、次の式によって許容耐力が設計風圧力を上回るように計算した数値以下とする。なお、当計算は、剛性の大きいサッシにガラスを4辺単純支持した場合に適用できる。この適用範囲以外については、各製造会社が個別に対応するものとする。

①単板ガラス、合わせガラスの場合

単板ガラス、合わせガラスの場合

  • A:ガラスの見付面積(m2
  • P:ガラスの許容耐力(N/m2またはPa)
  • t:ガラスの呼び厚さ(ミリ)(合わせガラスにあっては、中間膜を除いたそれぞれのガラスの呼び厚さの合計厚さ)
  • k1:ガラスの種類に応じて表-1、表-2に掲げる数値
  • k2:ガラスの構成に応じて表-3に掲げる数値

合わせガラスのk1は、構成するそれぞれのガラスの合計厚さに対応した単板ガラスの数値とする。構成するそれぞれのガラスのk1値が異なっている場合には、最も小さい数値のk1を合わせガラスのk1とする。なお、本計算式が適用できる合わせガラスは、PVBあるいはPVBと等価な中間膜によって構成された合わせガラスとする。

②複層ガラスの場合

複層ガラスの場合は構成するガラスそれぞれについて計算をおこない、小さい方の数値をその複層ガラスの許容耐力とする。(計算式の添字1、2は構成するそれぞれのガラスを示す。)

P=min.[P1、P2]

複層ガラスの場合

  • A:ガラスの見付面積(m2
  • P:ガラスの許容耐力(N/m2またはPa)
  • t1、t2:構成するそれぞれのガラスの呼び厚さ(ミリ)
  • k1:ガラスの種類に応じて表-1、表-2に掲げる数値
  • k21、k22:ガラスの構成に応じて表-3に掲げる数値

表-1 ガラスの種類による係数 k1、表-3 ガラスの構成に関する係数 k2

表-2 耐熱板ガラスの係数 k1

【参考】ガラスの許可荷重と使用可能面積
上記表の使用可能面積は、計算による参考値です。

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